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2008年12月02日
京都は秋の真っ盛り
「そうだ、京都へ行こう!」
何を思ったのだろう。この秋の過密スケジュールの反動だろうか、TVのCMのあの
“京都の秋色”に急に会いたくなった。少し前に“源氏物語千年紀”女性フォーラムで
瀬戸内寂聴さんの講演「源氏物語」を聴いたせいかもしれない。思ったらすぐ行動した
くなる習癖、「やっぱり、行こう」‥‥以前、N先生から夜行高速バスの話を聞いたこと
があった。仕事を終えてから、そして、朝一番到着、どこの寺社も人が少なくて「いい
ですよ!」 I さんも一緒に行ってくれることになった。
バスネットでは‘連休’で‘紅葉の最高日’は既に満員とある。なんとか往復チケット
確保した。次ぎは宿への。電話攻撃開始。雑誌掲載のホテルのなか、やっとビジネス
ホテルが一つあった。味気ないが仕方がない。“宿坊”に憧れていたので連絡して
みたが全く駄目。キャンセル待ちを受けてくださった宿があった。断られ続けていたの
で思わず「どうして?」とお聞きすると「なんとなく気分で(^_^)」と優しく答えてくれた。
待つこと2週間なんと「空きましたよ」と電話がはいった。(^_^)/~
夜行バスは初めての体験、実は縦に横に揺れて揺れて(*_*)寝れませんでした..。
フラフラの寝ぼけた気持ちは京都に降り立った瞬間にすっかり飛んでいってしまった。
なんと丈夫な身体を頂いてホント幸せねと Iさんと顔を見合わせた。これからが大変
と知らずに・・・・・。
次々に来る増発臨時バスに乗って「高雄」に向かう。神護寺・高山寺と散策する。
朱く黄色く様々な葉に薄日が射し空気も美味しい。早朝だからか人数もそれなりだ。
しかし若い頃に訪れたこの高雄はもっと全てが色鮮やかだったと思うのは私だけ
だろうか。あの時の印象的な残像は何処に行ってしまったのだろう。
思い直して午後嵯峨野に向かう。途中、乗り換え地点の仁和寺で山門のみ拝観。
(“法然草”のある法師のみたい・・)、嵐山渡月橋方面の嵐電に乗り込んだ所から
もの凄いラッシュにはまってしまう。電車から押し出されてからも人・人・人・・・・。
まるで初詣の鳥居の下にいるようで歩道も車道も一緒。汗だくのお巡りさんの誘導
も空しい。トロッコ電車、保津川ライン下りなんて甘い現地計画はすっかり消滅した。
裏通りを求めて遥か渡月橋を眺むれば落ちるばかりに見えし人・人・人・・・。河原も
しかり。行列と見れば飲食店とトイレ。せめて腹を空かせ我慢をしてここまで来たの
だからと湯豆腐の店の行列に加わる。待つこと40分、料理が出てくるまで既に
1時間をゆうにまわっている。庭のテーブルについたのに陽も少し傾き風が冷たく寒く
なってきた。湯豆腐にありついたが感激も薄れていた。気を取り直し、野々宮神社を
途中参って帰ることに。縁結びの神社とあって若い娘さんたちの長い行列が続く。
暮れかかってきたせいか竹林群は薄墨掛かった青緑で幽玄的だ。案内された電車
は既に終電、這々のていで先程の駅にたどり着いて驚く、切符を買うのにまた待つ
こと40分「こちらが最後尾」看板が恨めしい。地下鉄目指して京都駅に逃げ帰った。
宿は市内繁華街丸山公園八坂神社の真ん前とある。目指して歩き始めたがメインの
四条通りは凄い人通りで橋を渡ってもいっこうに変わらない。あった、宿坊“遊行庵”
雑踏の道から中に入った瞬間、すーっと別世界へ吸い込まれたように静かだった。
「ようこそ、おいでやす」 迎えられた声はあの優しい電話の女性、お寺のご住職の
奥さんだった。
宿坊遊行庵の寺はは浄土宗長楽寺。~805年桓武天皇の勅願により最澄を開基と
として立てられた古刹。平清盛の娘で安徳天皇の母・建礼門院が平家滅亡の後
この寺で剃髪して尼になったことでも知られる~ 早朝7時、寺まで5分ほどの坂道を
歩く。昨夜の喧騒な街とはうって変わり祇園らしい懐かしい親しみのある街の顔が
見えた気がする。石段を登るとご住職が迎え入れてくれた。経堂内の朝の冷たい
空気とお線香の煙、経本、阿弥陀様に手を合わせお勤めをする。読経の途中、昨年
亡くなった母のことを思い出し涙が止まらなかった。信仰深い人でいつもお仏壇で手を
合わせお参りしていた・・・。ご住職のお話から「遊行(ゆぎょう)とは僧が布教や修行
のために各地を巡り歩くこと」「少欲知足で解脱を求める」寺の裏山には歴史的人物
の墓がいくつもあり印象的だった。歴史は過去から続く事実、色即是空、無常をあら
ためて身近に感じた。見下ろせば京都の街が朝日に照らされ眩しく輝いていた。
宿に戻り奥さん自らの精進料理をいただく。彼女曰く「私は青葉の京都が一番好き」
人混みを避けてひっそりとこんな素敵な体験をさせて頂いたことに感謝、来年また
こようかなと思ったりもした。昨日は暫くは来たくないと豪語していたのに「一期一会」
小雨降る中、数日前に拝観してきた友人お墨付きの“永観堂”に向う。早朝だという
のに観光バスから単位50人のいるグループが次々に降りて境内に入ってくる。もう
いっぱい。しかし寺は広く効率よく流されて・・文句の心すべてがきれいに浄化された
のは「みかえり阿弥陀」と「もみじの庭園」を拝観してから。阿弥陀像のお姿は今も目
に浮かぶ。首を左にかしげほんの少し口を開けられお顔全体にただよう穏やかな
微笑み・・・遠い昔、念仏行に励む永観律師を振り返って励まされたと言われている。
慈悲の心が黄金色に輝いていた。永観堂~土宗西山禅林寺派の総本山、853年
空海の弟子真紹が藤原関雄の山荘を譲り受け尊像を安置、真言宗の道場とした~
暮れかけた雨の南禅寺、東福寺は灯りもつき始めた。人・人・人・・傘・傘の行列。
参道にある土産店に入り疲れをあんみつで癒すことにした。鮮やかな紅葉絵の清水
焼皿は15000円のもの。私に相応な小さなぐい飲みを土産に買った。
「今晩、家に帰ろう!!」夜行バスはキャンセルして新幹線で立つこと覚悟でチケット
を買う。指定席は当たり前だがゼロ。京都駅で京都駅弁?を買って入線してきた
電車に飛び乗った。静岡でやっと座れ空いたお腹にお弁当をかきこむ。その美味
しかったこと。
とにかく行ってきました、京都まで。色々とあったことも振り返れば全て楽しい思い出
になってくれる。秋色、出会った人々・・・やっぱり旅はいいもの、また思いたったら
懲りずに出かけてみたい。Iさん、お疲れ様でした。
投稿者 staff : 2008年12月02日 22:13